(ほぼ)全作品歌詞解説 第一回
こんばんはー、いずみんです！紅楼夢＆M3ではありがとうございました！
沢山の方とお会いでき、また「Lucent Wish the instrumental」を沢山の方にお手に取って頂いて、
未だ興奮冷めやらぬ状態です！＾ｗ＾ 本当にありがとうございましたー！
さて、今までボーカル入りのアルバムを三作品＆インストアルバムを2作品(＋お試し1作品)リリースし、
次は冬コミだー！とハイパー意気込んでる所なわけですが、
折角なのでここで歌詞についての記事を書こうと思いましたです。
くまりすさんやcaoさんの歌詞も特徴的で個人的に大好きなので気になるところですので、
今度物凄い勢いで取材して根掘り葉掘り聞いてしまおうと思っておりますので、まずはいずみんからですｻｰｾﾝ！＾ｑ＾
●歌詞について いずみんの場合
■歌詞の制作方法など
アレンジのインスト＋ボーカルメロの音源をipod touchに入れ、
マクド○ルドにこもりながら、頭の中のキャラ像と設定資料を見ながら構想を練ります。
その時に頭に浮かんだストーリーやキーワードをノートかipod touchに書きとめ、
１パターンだけ、全力で歌詞を書き上げます。
どちらかと言えば、歌詞を書くのは苦手です。
相応の気分転換・外出・旅行等を対価とし、作詞エネルギー(？)を貯めなければ一切書けません。
場合によっては頭痛を伴うぐらいの相当な精神力を使うので、
普段から歌詞を書くような事は有りません。
自分の世界にノイズが混じるので、作詞をする時はそれ以外の曲は一切聴かないようにし、歌詞も見ないようにしています。
歌詞のそれぞれは、難解に作ろうと努力しています。
「自分が美しいと感じる」日本語、情景、表現、音韻以外はなるべく使わず、短くも多くの意味を持つ単語・表現を好みます。
深く掘り下げなければ完全に理解出来ない世界を構築しようと表現していますが、浅い部分にもまた、一つの解答を用意しています。
音楽を何度か聴く間に、自然と聴く人が歌詞の世界を掘り下げて解釈を深めてもらって、
何度か聴くと新しい発見がいくつもあったりして、
そうやって、その曲をずっと大事に聴いてもらえたらな、という考えからです。
また、歌った時・口ずさんだ時・それを聴いた時の音の響きを重視し、それでいて意味がキチンと通るようにし、
響き・意味、その二つが殺しあわないように、音の枠に詰め込んでます。
■Lyrical Crimson作品
・the 4seasons 4u／原曲：稲田姫様に叱られるから
「来年も再来年も、十年後も百年後も
また会いに行くから…少しだけのお別れ」
秋穣子のテーマという事で、秋を主とした四季を表現してみました。
作中に「あなた」という表現がありますが、「あなた」とはお芋の事です。
それを嫌味なく綺麗に書こうとした作品。
裏テーマ：芋愛
・Ten made to do key!／原曲：月まで届け、不死の煙
「欠けた月の夜を 照らし咲き誇れ
朱の葉広げて 空へ手を伸ばす曼珠沙華」
自分の歌の作詞って、難しいもんです。
歌い易さを重視してしまい、迷走して軸がぶれそうになり、
更にはどこかのクレ●ップ的二次創作作品によって毒されそうになったりと、
狂おしいほどのモニュモニュをはじめて味わい、それでも戦って作りぬいた作品。
中学時代の恩師が「Ten made to do key.」と黒板に書き、
「これ誰か読めるかー、誰も読めんのかー！
こいつはなー「天まで届け」って読むんだぞー！HAHAHAHAHA！」
という謎の記憶から構築されました。
妹紅から受けた「綺麗な力強さ」のような印象を、文字で表現できたと思う。
・奏で穿て、東雲の彼方へ／原曲：永遠の巫女
「空へ落ちる宵月背に 手を伸ばしては
八千代の音を風が説いて 調べを飾る」
記念すべき東方第一作「東方靈異伝（1996年作）」のBGMのアレンジで、テーマキャラクターは霊夢らしい。
この頃の東方はブロック崩しだった上に、霊夢が”靈夢”で紙の色がマゼンタだったとか。すごいなあ。
原点に戻り「空を飛ぶ程度の能力とはいかなる物かー！」と表現してみた作品。
「月夜に両手を広げ、風を受けながら遥か東の夜明けへと飛び立つ」という図を描いて作詞した覚えがあります。
自分で言うとアレですが、結構グッとくる表現が出来ていたなぁと感じます。
「巌」「八千代」といった単語を用いたあたり、
何か裏テーマがあったような気がしますが、わすれちった＾ｗ＾仕方ないね
・VANISHING POINT「／」／原曲：ネクロファンタジア
「FlipFlop! Drawing! Drawing! Callin’!
Vanish out!YouVanishing out! Vanish-Point!!」
黒鳥先生が素晴らしいアレンジを作って下さったので、大興奮しながら作詞しました。
サビが2つ存在するようなアレンジで、とんでもなく魅力的なメロディーだったので、
音に100%合わせた形の作詞に絶対にしようと作りました。
中高と英語の成績極悪ないずみんでしたが、響きの良く意味の合う単語をアタマの中から搾り出し、
思いっきり詰め込んだ作品です。
八雲紫のカリスマとその絶大なぱうわーを上手く表現できたかなぁと思います。
逆に意味として詰め込み足りない部分も有りますが、出来がCoolなので満足です。
通称ジョリジョリ。
「Drawing!Drawing!Drawing!」＝「じょーりんじょりじょりーん」に聴こえる為とかなんとか。
リリース前に黒鳥さんとなゆたんにも言われて開き直っていましたが、リリース後も言われまくってます。
出してから一年、ライブでもいまだに歌います。
曲とひっくるめて、お気に入りの一つですｗ
・緋色月下、狂咲ノ絶／原曲：U.N.オーエンは彼女なのか？
「其の生を引き裂かれて 赤銀を吐き消し飛べ
其の生の華散らして 極彩に咲き我が糧に
其の生がお前ならば 喰らい尽くして血肉にす
其の四肢を贄と捧げ 我が足元の死屍となれ」
恐怖、殺意、衝動、狂気、思い付く限りの有りっ丈の呪詛を込めた作詞作品です。
コンセプトは「歌詞を見て眼が潰れ、聴くだけで気が狂って死ぬような歌詞」です。
どうやらまだ一人も死んでないようなので、胸をなでおろすばかりですｗ
黒鳥先生が脳みそが根こそぎぶっ飛ぶような曲を作って下さった上に、
あのnayuta (当時の名義は葉月なの) が歌って頂けるという事で、
当時の自分には凄まじいプレッシャーでした。
両名のその力に対し、歌詞で全力をもって戦おうと出来た作品です。
フランドール・スカーレットの持つ残虐性とその狂気を表現し、
1番では嫌味の無い「殺意とエロス」を、2番には純然たる「殺害衝動」を込めました。
聴いて下さった方のうち、何人か歌詞を考察して戴いた方やミクシィにコメントして下さった方がみえましたが、
一番の裏テーマのうち「エロス」を言い当てたのは1名しかいらっしゃいませんでした。
具体的にはどうエロスなのかは言いませんので、掘り下げて汲み取ってみて下さい。
暗い部屋で三日間閉じ篭りながら、過去に体験した黒い感情、憎しみや殺意の類を当て嵌め、
気が狂う程の心理状態に自分を追い込み、この歌詞は会心の出来として完成しました。
（書き終わってから寝込みました＾ｑ＾）
また、裏メロディーに歌を載せる事・間奏に語りを入れる事の２つはnayutaが提案してくれて、折角なので裏歌詞の製作もお願いしました。 詳細記事
更にくまりす氏のPVとハニューさん・Lasaのイラストも、詩と曲の世界を想像以上のクオリティーで膨せた事も有りました。
ちなみに、これが人生初めての作詞でした。
・咲き届け、春へ至る音／原曲：天空の花の都
「待てども咲かない 花の木に
啼けども鳴かない 鳥一羽
吹けども去らない 風ひとつ
厭かずに未だ明けぬ 月遥か」
Izuさんがとんでもなく綺麗で繊細なアレンジを作って下さったので、死ぬほど綺麗な歌詞にしようと頑張った作品。
Lyrical Crimson中、最も綺麗に世界を描けたと感じています。
緋色月下で非常に黒い感情をぶつけた反動で作りました。
要所要所で母音Aの単語を配置し、聴き栄えがするようにした作品です。
かなり苦労しましたが、あまり評価されてないっぽいので切ねぇです・・・。
道中曲という事で、ある程度自由に出来るなぁと思いながらも、
東方をプレイしながらもやもやと世界観を汲み取る作業が楽しかったです。
二ヶ月前に電車の中でipodでなんとなく聴いてたら、
曲と歌詞の世界と情景のイメージがぶわっと襲い掛かり、意味も分からず泣きそうになりました。
ぜひとも、CDを聴いたり歌詞カードを見ながら掘り下げて聴いて頂きたい作品です。
●あとがき
というわけで、歌詞に関してつらつら書きましたがいかがでしょうか。
想像以上に熱が入って文章が長くなってしまったので、何回かに分けて書こうかと思います。
次回は以下の物から、書けるだけつらつらーっと書こうと思いますので、お楽しみに！
■Scattered Destiny作品
・幻奏幻花、届かずの音色
・死奏憐音、玲瓏ノ終
■Lucent Wish作品
・風導星歌、黎明ノ景
・Missing Sorrow
・Lucent Wish
・片月下円舞曲
■他サークル向け作品
・Stitch／Step：Alstroemeria Recordsさん
・Crescendo「＜」：Halozyさん
・サヨナラネクライズ：Halozyさん
・see you,my little moon：Halozyさん
・雨のちマスタースパーク：Halozyさん
・Brilliant Colors：38beetsさん
というわけで、以上を踏まえて「Lyrical Crimson」をもう一度歌詞を見ながら聴いて頂けたらなぁ、と思います。
次回の「(ほぼ)全作品歌詞解説」をお楽しみにっすー！＾ｗ＾
